PdM不在でのプロダクト開発のつらみ
本記事は、2024年7月11日に開催された株式会社UPSIDER主催の「Product Management LT会」に登壇したクアンドエンジニアであるしんしん(新家)のLT内容を紹介させていただく記事です。
このイベントは「プロダクトマネージャーにとじないプロダクトマネジメント」をテーマに掲げ、プロダクトマネジメントに関して多様な業務事例を共有して学びを深めることが主旨のイベントになります。
株式会社ヌーラボ 開発部 Backlog課 プロダクトマネージャー 山口さん、株式会社UPSIDER Product Division Product Manager 伊東さん、株式会社ヤマップ プロダクトマネージャー 田渕さん、株式会社ふくおかフィナンシャルグループ DX推進本部 シニアエキスパート スクラムマスター 松﨑さんとともに、クアンドからはエンジニアのしんしん(新家)がLT大会に参加させていただきました。
この記事を読んで、少しでもクアンドのエンジニアチームに興味を持っていただけたら幸いです。
登壇者の紹介
2019年にクアンドに入社したエンジニアのしんしん(新家)は、優しい長男キャラでいつもクアンドをまとめてくれています。会議で急に進行役を振られたとしても、持ち前の明るさと器用さで何でもそつなくこなす、クアンドには欠かせない存在です。
過去と現在のクアンドを知るしんしん(新家)だからこその目線で語ってもらった、こちらの記事もぜひご覧になってください。
発表タイトルは「PdM不在でのプロダクト開発のつらみ」
登壇資料は上記サイトからご覧いただくことも可能です!
まず初めに大前提として、クアンドはPdM大募集中です!
このLTでは、PdMがいない中でクアンドがどのようにプロダクトをつくっていったのか、しんしん(新家)がLTしてくれました。
さて、それではLTの内容に移っていきましょう。
クアンドのプロダクトマネジメント体制
そもそもPdM(Product Managerの略称)は実際にどんなことをする人なのでしょうか。
PdM(Product Managerの略称)は、会社や市場の状況が変化していく中で、継続的なプロダクト開発をするための「プロダクト戦略を担う」重要な役割を持っています。
上記のPdMの役割をご覧いただくように、その業務内容は多種多様。市場でも希少なPdMは、スタートアップに最初から在籍しているということの方が珍しいようです。
PdMは製品開発チームのビジョンと方向性を定める役割があります。スタートアップのような小規模な組織だと事業計画を担う事業責任者と混同されがちですが、プロダクト戦略は事業計画とイコールではありません。(プロダクト戦略≠事業計画)
しかし、事業計画と同様に重要なものであり、戦略を考えてプロダクトの流れをつくっていくのがPdMの主な仕事です。どんなプロダクトにして、どのニーズに刺さるもので、どのように売っていくのかという、プロダクト戦略は事業計画と似て非なるものです。事業責任者の役割については以下参考。
PdM不在の弊害
それではクアンドのこれまでのプロダクトマネジメント体制をご紹介します。
本来PdMが担う領域を①CEO下岡(PO※) ②開発チーム(dev) ③Designチームの3チームで分担して担当していました。
※PO:プロダクトオーナーの略称でプロダクト価値を最大化することを考える人のこと
顧客ニーズ分析や優先対応案件の判断、仕様の最終決定をCEO下岡が担い、バックログ管理やリソース管理、リリースプランニングを開発チームが担って、それ以外の領域を業務委託のDesignチームに入ってもらいながら、PdM不在の中で開発を進めています。
これでプロダクト開発が問題なく回っていれば特に問題はありませんが、PdMが不在である弊害はやはりありました
それは「明確なプロダクト戦略がない」こと。
とても重要な部分です。
それぞれの担当領域外のことも考えなければならない開発体制に、本来集中すべき領域の考え方が定まらず「ユーザーへの価値提供スピードが遅い」「プロダクトチームのモチベーション低下」というような、様々な弊害が起こり得ます。
そこでPdM不在時は、クアンドでは開発チームが主導となってプロダクト開発を進めることになりました。
エンジニアは不要な機能をつくりたくない
さて、いざ開発チーム主導でプロダクト開発を進めることになりましたが、ここでも悩みの種は尽きません。
プロダクト開発を進めるためには、お客様からどのような機能が求められているのか、なぜその機能が必要なのか、その開発を進めるとどのようなインパクトがあるのか等、しっかり検討した上で開発を進める必要があります。
一方でエンジニアは不要な機能を作りたくないという思いがあるのが一般的です。
お客様のニーズに応えるためにプロダクト開発を進める必要がありますが、やみくもに開発を進めるわけにはいきません。
本来はPdMが市場調査や顧客ニーズの分析をし、要件定義からマーケット戦略まで練った上で企画立案をしてくれるのでしょうが、クアンドの場合は開発チームのみです。
ここの解像度がPdMがいる場合と、いない場合とでは大きな差があります。
PdMは在籍していた方がいい
もしもPdMがいたら、ビジネスサイドと開発サイド両方の意見を汲んだ上で、プロダクトが良い方向に向かうように推進をしてくれるでしょう。
開発チームは、PdMからその機能をつくる理由や顧客のニーズ、プロダクトの実態を理解した上で開発を進めることが可能になるため、開発力は抜群に上がることが期待できます。
ーここまでPdMの重要性を語ってきましたが、クアンドにはずっとPdMが不在なのかというと、そういうわけではありません。
直近のクアンドは、業務委託でPdMをお願いしており、良いバランスでプロダクト開発を進めています。
市場の動きをみながら、顧客からの要望を踏まえてどのようにプロダクト開発を進めていくべきか、開発チームとともに進めてくれるPdMの存在は大きいです。
そのためスタートアップだとしても「各ファンクションがチーム化されてきたタイミングに、PdMはいたほうが良い」です。
PdMを目指している人や、PdMが不在の中で開発を進めている人たちがいたら、ぜひプロダクト戦略を進めるためにスタートアップに参画してください。
2度目ですが、クアンドもPdMを大募集中です!
LT大会に参加した感想
こんにちは、椿です。最後までお読みいただきありがとうございました。
このLT大会、まさかの土砂降りの雨の日で、会場のG'sアカデミーに行くのは正直大変でしたが、行ってよかったと心から思えるいいLT大会でした。
クローズドイベントではなかったものの、この日は自社の発表者を応援したり、開発の裏側を知りたい方が集まって、エンジニアやPdM以外にも多様な職種の人が会場に来ていました。
普段コーポレートの私がPdMに関わる機会はほぼなく、PdMの話をちゃんと理解できるか不安でしたが、そんな不安はいらなかったと思うくらい、どこの企業も分かりやすい説明に加えて、皆様ご自身の体験談もあり、楽しくPdMという仕事や開発について知ることができました。
主催のUPSIDERの皆様ありがとうございました。
そして、この日は実は代表の下岡が出る予定だったのですが、急遽登壇が決まったしんしん(新家)の積極性と行動力、チームを大切にする気持ちに大感謝です!!おつかれさまでした!
ー最後までお読みいただきありがとうございました!
新家のLTを見た椿の視点で書かせていただきました。
このnoteで少しでもクアンドに興味を持っていただいた方は、カジュアル面談なども行なっているので、ぜひお気軽にご応募ください。
皆さんとお話しできることを楽しみにしています!