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現場で生まれるヒラメキを共有できる世界へ

アナログとデジタルを融合させるクアンドエンジニアのマインドセット

事業戦略アドバイザーとしてクアンドに参画してくださっている常盤木龍治さんとCEO下岡が、クアンドのこれまでの軌跡とこれから実現させていく世界について語り合いました。技術面でどういう課題に直面し、解決してきたのか、クアンドの強みとこれから必要な人材について語っています。

常盤木龍治さん
EBILAB/LiLz/レキサス/うむさんラボ/PCA/パーソルetc…そしてクアンドで活躍するパラレルキャリアエバンジェリスト(伝道師)であり事業戦略立案と実行に長けた軍師。20代のころはDJやモデルをしていた経験も。音楽やファッションなど抽象的・芸術的な世界で生きていたが、そこで人を雇い、成長させていこうとすると数字を読み解く力、経営のノウハウやプログラミングの力を身につけなければ真なる価値は提供しきれないと感じ、IT業界へ。これまで数多くのNo.1シェアソフトウェアプロダクトに携わる。2019年より事業戦略アドバイザーとしてクアンドに参画。沖縄在住だが、世界・日本各地のディープな情報を知っており福岡のおいしい店についてはクアンドメンバーより詳しい。とっきーさんと呼ばれる。

ニッチ戦略で「地域産業・レガシー産業」に挑む

下岡
とっきーさんと出会ったのは確か北九州のイベントでしたよね。とっきーさんが登壇されていて。当時、起業したての僕は、ビジョンはあるが果たしてこの先会社をどういう方法で前に進めていくか悩んでいる時期でした。よし、この人に壁打ちしてみようと思ってコンタクトをとったのが最初でしたね。

常盤木さん
そう、最初にWeb会議で事業内容をプレゼンしてもらったんだけど、話し方や資料がコンサル系のものすごく精緻なものだったんだよね。若くて華麗なキャリアがあるのに、わざわざ地元に戻ってきて、製造業という大きすぎる課題を抱えた領域に飛び込もうとする勇気とニッチさに惹かれたよね。僕ニッチ戦略大好きなんで。多くの人があきらめている領域には必ず大きな壁があるんだけど、その壁を越えてしまえばその先は敵がいないから必ず勝てる。日本を代表する経営者になると、その時から確信があったよ。

下岡
今ではデスクレスと言われる領域のSaaSも出てきましたが、当時アプリと言えばフリマアプリなどほとんどBtoCでしたし。そういう意味では面白い領域だと思っていました。ニッチと言えば僕、みんながいいと思うものをあんまりいいとは思わない人なんで(笑)。アップル製品ひとつも持ってないですし。みんな、本当にそれがいいと思って買っているの?周りがみんな買ってるから買っているだけじゃない?って思うんです。

常盤木さん
相当ひねくれてる!(笑)逆に僕はみんながいいと思っているものは率先して使い倒して、なぜ人気があるのかを知ろうとするね。そうすることで天下に近づけると思っているからね。

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アナログな情報をデジタル化するためにどう戦うか
~ホリゾンタルに知の共有ができる世界へ~

下岡
今、我々は「時間、空間、言語を超えて、現場の知を価値に変える」ことを目指して、プロダクト第一弾の遠隔支援コミュニケーションツール「SynQ Remote」を開発しています。とっきーさんにプロダクトとは何ぞやというのを教えてもらうところから始め、2020年11月のリリースにこぎつけ、今ではお客様の業種や規模も広がってきています。このプロダクトの一番難しいところは、ビデオ通話アプリなのでリアルタイムの通信を担保しなければならないというところですね。通信の環境やデバイスに依存するものなど、今も大きな課題に直面しています。

常盤木さん
これまで大きく2つのものを見直してきたよね。まず、通信技術の基盤であるWebRTCの刷新。これによってより多様な通信環境、多様な端末での通信が可能となり、ありとあらゆる現場間でのコミュニケーションが取れるようになった。そして、2つ目に、GraphQL化。顧客が増えるとバックエンドエンジニアのリソースが増えてしまうところを、GraphQLの導入でリスクとコストを下げながら今後の拡張性を担保することができたね。

「SynQ Remote」には通信、データベース、画面描画など様々な技術が必要で、総合的なエンジニア技術が試されているなと感じるよ。そしてそれを常に刷新し続けるというマインドセットをもってクアンドエンジニアは日々戦っている。

下岡
リアルな現場というのは物理的でアナログな情報をデジタルに変換し、またそれをアナログに戻すという作業をやってるんですよね。デジタルの世界だけで完結することをやるのはこれまでに十分技術が発展してきたけれど、まずアナログな情報をいかに扱いやすい形、価値のある情報としてデジタル化するのかということがとても難しい。

常盤木さん
建設業で言えば図面と実際の施工の違いは必ず発生するもの。それをどう解決するかという現場の人の知見は極めてアナログ。これを紐解き、アナログとデジタルの折衷点を探す旅こそがクアンドのやっていることだね。

下岡
現時点では一度アナログな情報をデジタル=上の階層に上げて、そこから情報を下に降ろして参照するというようなイメージですが、上ではなくて人と人との間にデジタルな情報があるイメージになればいいなと思います。それぞれ離れた現場の知見どうしが本当の意味でシンクしていく。

常盤木さん
これまでの産業では形式的なマニュアルをつくって、それをバーティカル(垂直)に普及させることで生産性を上げてきたけれど、今は現場で常に生まれ続けている新しい知見をいかに他の現場で参照できるか、すなわちホリゾンタル(水平)な知見の共有が求められているよね。で、アップデートしあうわけ。ガンダムにおけるニュータイプみたいに(笑)

旧UI (5)

まず何よりも先に課題に向き合うこと、そうすれば朝令暮改も許容できる

常盤木さん
Jun(下岡)は出会った当時から人々の課題をどうやったら解決できるか、という目線で常に事業を考えていたよね。それは今プロダクトができても変わっていない。課題をどう定義し解決していくのか、それを探求し続けているのがクアンドの強みだね。

下岡
そうですね、SynQ Remoteというツールを提供するのはただの手段であって、それによって顧客のビジネスやそのプロセスをどう変えたいのかを常に考えています。

常盤木さん
DXにおいて我々はあくまで裏側で支えるだけで、その現場の人たちがたどり着きたいところに、気づいたら彼ら自身でたどり着いているという状態が正しいよね。ツールは単なる手段で、それを使っているうちに実はデジタル化のステップがいくつも踏まれていて、最終的にツール自体はいつの間にか消えていてもいい。そういう意味でクアンドが方法論に固執してないことは最強と言えるよ。

下岡
エンジニア同士でも「どうするのがユーザーにとって最適なのか」ということを深く議論し合えるようになってきたと思います。技術スタックに依存せず、本当にあるべき姿を言語化できるようになったというか。

常盤木さん
プログラミングという手段も方法論のひとつでしかないからね。だから今まで使ってきた言語やツール、今まで作り上げてきたものに固執していてはだめで。真なる課題解決のためには過去を否定してでも新たなチャレンジが必要なときもある。道具を変えること、力を借りること、方法論を変えること、総合的に課題解決に向き合う力が試されるね。

下岡
そして最近若手のエンジニアも、僕に直接、発言してくれるようになったんですよね。僕がAと言っても、「いえ、それはBのほうがいいです」と。

常盤木さん
Jun(下岡)と対等に殴り合える人が増えたよね(笑)、すなわち対等に言語化し合えるようになった。元からJunが明示していた実現したい世界について、エンジニアの理解度が各段に上がったのかもしれないね。そういう関係が築けていれば、朝令暮改があったとしても、課題解決・実現したい世界のためであることが理解できるから、エンジニアも納得して受け入れられる。

下岡
受託開発から、プロダクト開発に舵を切ったことで、売上の立たない背水の陣になったことも大きいですかね。「違うと思ったら言わないと!」といういい意味での危機感が芽生えたことでワンチームになれていると思います。

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アナログとデジタルの融合を楽しめる人募集中

下岡
とっきーさんはこれまで約2年間クアンドのメンバーを見守ってきてくれましたが、今のクアンドにはどういう人がマッチすると思いますか?

常盤木さん
まずは、新しいことに対する探究心が強い人だね。そして課題を放置するのが嫌いな人。課題解決大好きな人。

下岡
まさに今いるエンジニアもそういう傾向が強いですね。

常盤木さん
そして可能性を持った若者たちに自分の培ったノウハウをシェアしたいというマインドセットを持った人かな。ただのソフトウェアじゃなくて、通信やハードウェアとソフトウェアの垣根を超えるような経験をしてきた人だとより良いよね。

下岡
僕が考えるのは、まず不確実性の強い環境で前に進める人ですかね。今我々は手探り状態で、数日のスパンでトライアンドエラー、方向転換をしていますから。そして本質的な意味でのエンジニアリングを知っている人にぜひ助けてほしいですね。産業全体を見て効率性を考えたり、アナログとデジタルの融合を楽しみながらエンジニアリングができるようなマインドを持った人がクアンドに必要かつ相性がいいんじゃないかと思いますね。

常盤木さん
世話好きの技術兄貴分はウェルカムってことだね!そういう方がジョインされる事で、クアンドは更なる加速をし、課題解決力で日本屈指といわれるようなスタートアップになってくれる事を心から期待してるよ!


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